✍ 古家あきら | 2026-10-07 更新

大阪のカタログ通販「ロイヤルステージ」が事業停止、ピーク約50億円から減収──同じ社名の法人は全国に6つ。しょくばログDBで見る、社名に「通販」「カタログ」を持つ会社259社の閉鎖率17.8%

先に結論です。高級雑貨・家具・アパレルなどのカタログ通販を手がけるロイヤルステージ株式会社(大阪市中央区)が、2026年9月30日に事業を停止し、破産申請の準備に入りました。 東京商工リサーチの情報として報じられたもので、負債総額は調査中です。売上高はピーク時の約50億円から、2026年3月期には約30億円まで減っていました。

しょくばログという会社データベースを運営していると、こうしたニュースのあとに「うちの取引先と同じ名前だけど大丈夫か」という確認が増えます。今回もそれが起きやすい名前です。しょくばログの法人データで数えると、「ロイヤルステージ」を名前に含む法人・団体(法人番号を持つもの)は全国に6つありました。

この記事は同社の経営を評価するものではありません。報道で確認できる事実を整理したうえで、通販の会社と取引する人・応募する人が確かめておきたい点を、台帳の数字とあわせて書きます。

出典:【倒産】ピーク時の売上高約50億円から減収基調止まらず…富裕層向けカタログ通販会社が事業停止し破産申請へ 負債総額は調査中【東京商工リサーチ】(MBSニュース・2026年10月6日)

出典:カタログ通販のロイヤルステージ 自己破産申請へ(繊研新聞・2026年10月5日)

報道で確認できる事実

MBSニュースが東京商工リサーチの情報として伝えた内容は、次のとおりです。

繊研新聞は信用交換所の情報として、大手商社の子会社だった前身企業から経営陣による買収(MBO)で独立したこと、2008年3月期までは年商50億円前後だったこと、2026年3月期の年商が34億円だったことを伝えています。減収の理由には、新規会員の獲得が進まなかったこと、顧客の高齢化、インターネット通販の普及を挙げています。

調査会社によって数字が少しずつ違う

二つの報道を並べると、細かな数字が合いません。

どちらかが間違っているとは言い切れません。法人の設立日と営業を始めた日は別ですし、売上高も、どの決算書のどの数字を使うか、どこで丸めるかで変わります。

しょくばログで会社の数字を扱っていて感じるのは、一つの記事の数字だけで判断しないほうがいいということです。取引や応募の判断に使うなら、最低でも二つの出典を見て、ずれがあれば「幅がある数字」として受け取るほうが安全です。

しょくばログの台帳で見る「ロイヤルステージ」

しょくばログの法人データ(国税庁の法人番号公表サイトの全件をもとにしたもの)で、名前に「ロイヤルステージ」を含む法人・団体を数えると、次の6つでした。

大阪の会社は、事業を止めたあとも登記上は「稼働中」のままです。破産手続きが始まっても、登記が閉鎖されるのは手続きが終わってからなので、半年から数年の時間差があります。この時間差については破産決定が出ても台帳に「閉鎖」が出ない会社の記事で詳しく書いています。

ほかの5法人は、今回の件とは別の法人です。社名が同じでも、所在地と13桁の法人番号が違えば別の会社です。大阪の会社の法人番号は「6120001112421」です。見分け方は法人番号の調べ方の記事と、同じ名前の会社が並ぶケースを扱った記事にまとめています。

社名に「通販」「カタログ」を持つ会社259社

社名に「通販」「通信販売」「カタログ」のいずれかを含む会社(株式会社・有限会社・合名会社・合資会社・合同会社)を数えました。

語ごとに見ると、「通販」は204社で閉鎖率14.2%、「カタログ」は32社で34.4%でした。ただし「カタログ」は母数が小さく、1社増えるだけで率が大きく動きます。閉鎖率は「その業態が危ない」という証拠ではなく、社名に業態を入れた会社の一部がたどった結果を表す数字として読んでください。

また、通販会社の多くは社名に「通販」を入れていません。この259社は通販業界全体ではなく、「社名から業態がわかる会社」だけを数えたものです。

通販の会社と取引する人・応募する人が確かめたいこと

1. 顧客層が一つの世代に偏っていないか

今回の報道では、主な顧客が高齢者で、外出控えが衣料品の売上に響いたとされています。顧客が一つの世代に偏っていると、その世代の暮らし方が変わったときに売上がまとめて動きます。面接や商談では「新しい会員がどれだけ増えているか」を聞いてよい質問です。

2. 売上の推移を何年分か見る

単年で赤字かどうかより、10年ほどの流れのほうが多くを語ります。今回も、約50億円から約30億円へ、長い時間をかけて減っていました。決算公告や決算月の調べ方は会社の決算月の調べ方の記事を参考にしてください。

3. 給与の遅れや支払いの変化に気づいたら記録を残す

事業停止の前には、支払いの遅れや条件の変更が出ることがあります。働いている側なら、給与明細や連絡を残しておくと、立替払い制度を使うときの助けになります。手順は給料が遅れる会社の記事に書いています。

よくある質問

Q. ニュースの会社と同じ名前の会社と取引しています。影響はありますか。

社名が同じでも、法人番号が違えば別の会社です。まず相手の所在地と13桁の法人番号を確かめてください。しょくばログで社名を検索すると、同じ名前の法人が所在地つきで並びます。

Q. 事業停止と破産はどう違いますか。

事業停止は、会社が営業をやめた状態です。破産は、裁判所に申し立てて手続きの開始が決まって初めて法的な手続きになります。今回の報道時点では、ロイヤルステージは破産申請の「準備中」とされています。

Q. 負債総額が「調査中」なのはなぜですか。

事業停止の直後は、借入金や買掛金がまだ集計されていないことが多いからです。申し立て後の続報で金額が出ることがあります。

Q. 社名に「カタログ」がある会社は閉鎖しやすいのですか。

しょくばログの台帳では閉鎖率34.4%でしたが、対象は32社しかありません。この数字だけで「閉鎖しやすい業態」とは言えません。個別の会社を見るときは、その会社の登記と決算を確かめてください。

まとめ

大阪のカタログ通販、ロイヤルステージ株式会社が2026年9月30日に事業を停止し、破産申請の準備に入りました。売上高はピーク時の約50億円から約30億円まで減っていました(数字は東京商工リサーチの情報。信用交換所の情報では直近34億円)。

同じ名前を含む法人・団体は全国に6つあります。ニュースを見て取引先や応募先を確かめるときは、社名ではなく所在地と法人番号で照らし合わせてください。社名に「通販」「通信販売」「カタログ」を持つ会社259社の閉鎖率は17.8%でしたが、これは業態の危険度ではなく、一つの断面として読むのが正確です。

取引先の確かめ方全般は、取引先の調べ方の記事にまとめています。

古家あきら
全国の会社データベース「しょくばログ」を運営しています。会社の登記・求人・クチコミのデータと毎日向き合う中で気づいた“会社の調べ方”を、現場の目線で書いています。

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