✍ 古家あきら | 2026-10-25 更新
会社のFAX番号を調べる方法 — 会社サイト31,159社で見た掲載率は42.7%、新しい会社ほど載せていない
会社のFAX番号を調べるなら、まず公式サイトの「会社概要」「アクセス」「お問い合わせ」のページを見て、電話番号の隣を確かめるのがいちばん早い方法です。FAX番号は、ほとんどの場合、電話番号と同じ行かすぐ下に並べて書かれています。
それでも見つからないときは、その会社がFAX番号を公開していない可能性が高いと考えてください。しょくばログという会社データベースを運営していると、会社サイトの本文を保存したテキストが手元に溜まります。今回はそのうち文字化けのない31,159社分を機械で読み直し、「FAX」「ファックス」などの表示の直後に番号が書かれているかどうかを数えました。
結果は、FAX番号が書かれていたのは13,298社(42.7%)。半分に届きません。しかも設立が新しい会社ほど書かない傾向がはっきり出ました。この記事では、FAX番号の載っている場所、載っていないときの確かめ方、そして実測データから見えたことを順に書きます。
FAX番号が載っている場所は4つ
会社のFAX番号が公開されているのは、主に次の場所です。上から順に見ていけば、たいていは見つかります。
1. 公式サイトの会社概要・アクセスページ
所在地・電話番号と並べて「FAX:03-XXXX-XXXX」のように書かれているのが一般的です。支店や営業所がある会社は、拠点ごとにFAX番号を分けて書いていることがあります。送りたい相手が本社なのか、支店や工場なのかを先に決めておくと迷いません。
2. お問い合わせページ・資料請求ページ
受発注や見積もりをFAXで受けている会社は、問い合わせページに「FAXでのご注文はこちら」と専用の番号や送付用の用紙を置いていることがあります。この場合、会社概要に書かれた代表のFAX番号とは別の番号になっていることがあるので、用途に合ったほうを使います。
3. 特定商取引法に基づく表記
通販サイトを持っている会社は、特定商取引法に基づく表記のページに連絡先をまとめています。法律で必ず書く項目は電話番号などで、FAX番号は会社が任意で載せているものです。読み方は 特定商取引法に基づく表記の見方 にまとめています。
4. 名刺・請求書・会社案内のパンフレット
すでにやりとりのある相手なら、受け取った名刺や請求書、見積書のヘッダーにFAX番号が入っていることが多いです。サイトに載せていなくても、取引先向けの書類には書いている会社があります。
登記簿や法人番号では調べられない
ここはよく誤解される点です。会社の登記簿(履歴事項全部証明書)にも、国税庁の法人番号公表サイトにも、電話番号やFAX番号は載りません。登記されるのは商号・本店所在地・役員などで、連絡先の番号は登記事項に入っていないからです。
法人番号で分かるのは、会社の正式な名前と本店の所在地までです。所在地が分かれば公式サイトを探す手がかりにはなりますが、番号そのものは別の場所で探す必要があります。法人番号の調べ方は 法人番号の調べ方、所在地の確かめ方は 会社の住所を調べる方法 を参考にしてください。
会社サイト31,159社のうち、FAX番号を載せていたのは42.7%
ここからが、しょくばログの手元のデータで数えた結果です。保存している会社サイト(トップページ等)のテキストのうち、文字化けのない31,159社を対象にしました(scripts/analyze_fax.py)。数え方は次のとおりです。
- 「FAX」「FAX」「Fax」「ファックス」「ファクス」の表示から10字以内に、0で始まる電話番号の形の数字があるものを「FAX番号あり」とした
- 比較用に、「TEL」「電話」などの表示の直後に番号があるものを「電話番号あり」とした
- 保存しているのはサイト全体ではなく、主にトップページなどの一部。会社概要のページを保存していない会社は「なし」に数えている
この条件での結果です。
- FAX番号あり:13,298社(42.7%)
- 電話番号あり:19,245社(61.8%)
- 電話番号はあるがFAX番号はない:6,112社
- FAX番号はあるが電話番号はない:165社
電話番号を載せている会社のうち、約3社に1社はFAX番号を載せていません。逆に、FAX番号だけを載せて電話番号を載せない会社は165社しかありません。FAX番号は「電話番号とセットで書くもの」として扱われていることが分かります。
なお、会社のメールアドレスを調べる方法 でも電話番号の掲載率を出していますが、あちらは対象の社数と数え方(ページ内に電話番号の形の数字があるか)が違うため、数字はそろいません。
設立が新しい会社ほど、FAX番号を載せていない
設立年が分かる会社だけで比べると、差がはっきり出ました。
- 1979年以前に設立:39.9%(3,543社中1,413社)
- 1980〜1999年:42.4%(1,368社中580社)
- 2000〜2009年:36.0%(725社中261社)
- 2010〜2019年:27.4%(468社中128社)
- 2020年以降:17.6%(119社中21社)
2020年以降に設立された会社では、FAX番号を載せているのは6社に1社ほどです。設立年が分かる会社は6,223社と全体の一部で、2020年以降は119社と少ないため、傾向として見てください。
新しい会社は、最初からメールや問い合わせフォーム、チャットで連絡を受ける形で事業を始めていて、FAX回線をそもそも引いていないことが多いのだろうと思います。設立が新しい会社のFAX番号が見つからないのは、探し方の問題ではないことが多いはずです。
業種で見ると、建設業と製造業はほぼ半数が載せている
対象が300社以上ある業種で比べました(gBizINFOの業種で分類)。
- 建設業:54.4%(3,752社中2,040社)
- 製造業:50.2%(6,919社中3,471社)
- 運輸業:47.8%(978社中467社)
- 医療:46.1%(3,805社中1,755社)
- 卸売業:40.0%(3,854社中1,543社)
- 情報通信業:27.4%(2,623社中720社)
- 生活関連サービス業:23.2%(598社中139社)
- 金融業:18.4%(479社中88社)
建設業・製造業・運輸業は、図面や発注書、配車の指示などを紙でやりとりする場面が残っていて、取引先からFAXで受ける前提で番号を出しているのだと読めます。情報通信業や金融業では、FAX番号を載せる会社は4社に1社以下でした。
取引先の業種がこのあたりなら、「載っていなくて当たり前」と考えて、最初から電話やメールで送り先を聞いたほうが早いです。
規模別では、10〜299人の会社がいちばん載せている
従業員数で分けると、次のようになりました。
- 0〜9人:32.6%(4,039社中1,315社)
- 10〜49人:51.6%(8,752社中4,519社)
- 50〜299人:48.3%(11,583社中5,593社)
- 300人以上:27.7%(6,756社中1,869社)
300人以上の会社が低いのは、大きな会社ほどトップページに連絡先を書かず、拠点ごとの一覧や問い合わせページに分けているためだと考えています。今回の数字はトップページなどに書かれていたかどうかなので、大きな会社でFAX番号が見つからないときは、「拠点一覧」「事業所一覧」のページを探すのが近道です。
0〜9人の小さな会社が低いのは、電話とFAXを1回線で兼ねているか、FAXを置いていないかのどちらかが多いのでしょう。実際、FAX番号と電話番号が同じ番号で書かれていた会社が200社ありました。
電話番号とFAX番号の並び方から分かること
両方を載せていた13,133社で、番号の並び方を比べました。
- 市外局番を含む先頭4桁が電話番号と同じ:12,215社(93.0%)
- 電話番号と最後の1桁だけが違う:3,659社(27.9%)
- 電話番号とまったく同じ(電話・FAX兼用):200社(1.5%)
- FAX番号がフリーダイヤル(0120・0800):22社
- FAX番号が050で始まる:57社
FAX番号は、ほとんどの会社で電話番号と同じ地域の番号です。4社に1社は電話番号の末尾が1つ違うだけの連番でした。
ここから言えるのは、手元にあるFAX番号の市外局番が、会社の所在地と合っているかは確かめる価値があるということです。本社が大阪の会社なのに、FAX番号だけ別の地域の番号になっている場合は、支店の番号か、古い番号が残っている可能性があります。番号の頭の数字から分かることは 会社の電話番号から読めること にまとめています。
FAX番号が見つからないときの確かめ方
公式サイトを見ても載っていないときは、次の順で確かめるのが確実です。
1. 電話で送り先を聞く。代表電話にかけて「書類をFAXでお送りしたいのですが、番号を教えていただけますか」と聞けば、担当部署の番号を教えてもらえます。電話番号の探し方は 会社の電話番号を調べる方法 2. メールや問い合わせフォームで聞く。FAXを置いていない会社なら、PDFをメールで送ってほしいと返事が来ることもあります 3. 検索エンジンで会社名と「FAX」を一緒に調べる。業界団体の会員名簿や自治体の入札参加業者一覧など、会社が自分で出した情報に載っていることがあります
3の方法で見つけた番号は、古い可能性があります。電話番号と市外局番が違う、会社の移転より前の資料に載っていた、といった場合は、送る前に一度電話で確かめてください。FAXは送り先を間違えると、書類がそのまま別の会社に届いてしまいます。
よくある質問
FAX番号だけ分かっていて、どこの会社か調べる方法はありますか?
検索エンジンで番号をそのまま入れて調べると、その番号を載せている会社のサイトや名簿が出てくることがあります。ただし、FAX番号は登記や法人番号とは結びついていないので、公的な検索窓口はありません。迷惑FAXの送り主を調べたい場合も、出てきた情報が今の持ち主とは限らない点に注意してください。
FAX番号が電話番号と同じ会社に送っても大丈夫ですか?
電話とFAXを1つの回線で使い分けている会社です。送るとFAXとして受信されるのが普通ですが、設定によっては電話が鳴ってしまうこともあります。気になるなら、送る前に電話で「今からFAXをお送りします」と一言伝えるのが丁寧です。今回の31,159社では、同じ番号を書いていた会社は200社でした。
求人に応募するのにFAXで履歴書を送ってもいいですか?
募集要項にFAXでの送付が書かれていれば問題ありません。書かれていない場合は、郵送やメール、応募フォームを使うのが無難です。FAXは個人情報がそのまま紙で出てくるので、受け取る側が嫌がることがあります。応募先の連絡先が分からないときは、まず会社の実在や所在地を確かめてから連絡してください。
会社がFAX番号を載せなくなったのはなぜですか?
今回の数字では、2020年以降に設立された会社の掲載率が17.6%と、1979年以前に設立された会社(39.9%)の半分以下でした。メールや問い合わせフォームで連絡を受けるのが当たり前になり、FAX回線を引かない会社が増えているのだと考えられます。理由を会社ごとに確かめたわけではないので、ここは私の読みです。
しょくばログでFAX番号は調べられますか?
しょくばログは会社の登記情報と公式サイトなどの公開情報をもとにした会社データベースで、FAX番号は表示していません。会社の正式名称・所在地・公式サイトを確かめる入口として使い、FAX番号はその会社の公式サイトで確かめてください。
まとめ
- 会社のFAX番号は、公式サイトの会社概要・アクセス・お問い合わせのページで、電話番号の隣を見るのが最短
- 登記簿と法人番号公表サイトには、電話番号もFAX番号も載らない
- 会社サイト31,159社のうち、FAX番号を載せていたのは13,298社(42.7%)。電話番号(61.8%)より少ない
- 2020年以降に設立された会社では17.6%。建設業54.4%・製造業50.2%に対し、情報通信業27.4%・金融業18.4%
- FAX番号の93.0%は電話番号と先頭4桁が同じ。4社に1社は末尾1桁違いの連番
- 見つからないときは、電話かメールで送り先を聞くのが確実。検索で見つけた番号は古いことがあるので、送る前に確かめる